華道とは

1 歴史と特徴

華道は「生け花」という呼び方で知られる日本の伝統文化です。水盤という底の浅い平らな器に四季折々の花や草木を生けて作品を作り上げます。

古来、人類は死者を弔うために花を添えるということを行っており、日本人も花を仏さまに供え、松や榊を神様に供え、今でも花と関わって生活しています。切り花を愛でるようになり、生け花として現在のような形になったのは室町時代のころと言われています。

生け花には様々な流派があり、その数は400くらいあると言われていますが、どの流派も基本の形は同じで、2本の枝と1本の花をもとに構成されています。

生け花は非常に合理的にできています。自然の美を表現するうえで無駄なものはそぎ落としていく、というのが基本的な考え方です。

どこが必要でどこが必要でないのか見極め、目の前にある花と向き合って決めていきます。そうして枝と花の間に作り出される空間が心地よく美しく見えるのが生け花の特徴です。

フラワーアレンジメントとの違い

フラワーアレンジメントは西洋で発展した花の装飾文化です。一般的には、給水スポンジを入れた花器に花を挿し、色彩やボリュームを活かして比較的左右対称に美しく仕上げます。お花屋さんでプレゼント用のアレンジメントを作ってもらったことがある方も多いのではないでしょうか。西洋のフラワーアレンジメントが花を多く使って華やかさを演出する「足し算」の美学であるのに対し、生け花は必要なものだけを残す「引き算」の美学とよく表現されます。

2 華道で使われている道具

花ばさみ(花鋏)

枝や花を切るための専用のはさみです。華道用の花ばさみは切れ味が良く、花材を傷めにくいのが特徴です。

花留め

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

代表的な花留めは剣山です。金属製の台に針状の突起が並び、花材を固定するために使用します。

花器

初心者には丸型の水盤がおすすめです。枝の自然な流れを活かしやすく、水もたっぷり入るため花が長持ちします。

3 代表的な生け方

基本の生け花は2本の枝と1本の花を中心に構成されます。主役の枝を最も長く、準主役の枝をそれより短く、花を最も短く生けるのが基本です。

生けるときのポイント

・主役・準主役・脇役を意識する
・自然な枝の流れを活かす
・不要な葉や小枝を整理する
・空間の美しさを大切にする
・全体のバランスを整える

4 代表的な流派

池坊(いけのぼう)

生け花の最も古い流派とされ、伝統的な様式を重視しています。

草月流(そうげつりゅう)

自由で創造的な表現を重視し、『いつでも、どこでも、だれにでも生けられる』を理念としています。

小原流(おはらりゅう)

盛花を広めた流派で、水盤を使った自然な表現を特徴としています。

5 生け花をもっと楽しむために

生け花は本や動画でも学ぶことができますが、実際に花材に触れながら学ぶことで、枝の動きや空間の取り方など、より深い魅力を感じることができます。

湘南フラワーコーディネート(SFC)では、当スクールオリジナルのSFC生け花と草月流生け花の講座を開設しています。季節の花々を楽しみながら、それぞれの個性や美しさを生かした作品づくりを学ぶことができます。

初めて生け花に触れる方も、経験のある方も、花と向き合う豊かな時間を楽しんでみませんか。

参考文献:花活 ~ブレない自分を育てる生け花~阿多星花 (著)  

文:檜枝苺湘
湘南フラワーコーディネートスクール上級講師

監修者:阿多星花
有限会社湘南フラワーコーディネート 代表
花屋kkot kkotオーナー
草月流一級師範総務
SFC生け花上級講師
SFCフラワーデザイン上級講師