夏本番!持たない時期のお花の楽しみ方
いよいよ夏本番を迎え、日差しも一段と強くなってきましたね。私は早速夏バテで、なかなか思うように体が動かない日々を過ごしています。そんな時こそ花の力を借りて、季節の移ろいを楽しんでいけたらと思います。
さて、関東ではひと足早く7月にお盆を迎える地域が多く、大田区のお店でも、この時期はお盆に欠かせない花材を求めるお客様でにぎわいます。地域によって色々と風習が違うと思いますが、今回は、その中でもお問い合わせの多い三つの植物をご紹介いたします。
まずは「ミソハギ(禊萩)」。古くからお盆の供花として親しまれてきた、日本ならではの野趣を感じさせる花です。ご先祖様の霊を迎える際、ミソハギの茎を水に浸し、それで供物に水をそそぐ「みたましずめ」の儀式にも使われてきました。細長い茎に小花が連なり、涼しげで素朴な美しさが魅力です。水と関わりの深い花材であり、清らかさを象徴する存在でもあります。
次に、「ほおずき(鬼灯)。」朱赤に色づいた提灯のような形が特徴で、お盆の時期には“霊を導く灯り”として飾られる風習があります。ほおずきの明るい色は空間にアクセントを加え、アレンジメントや投げ入れにも活躍します。ドライにしても色が残りやすく、長く楽しめます。
そして、「ガマの穂(蒲の穂)」。湿地帯に自生する多年草で、茶色くふわふわとした独特の穂が印象的です。その直線的な姿から、ご先祖様が杖として使われるという謂れもあるようです。
6月のおけいこでも一部使いましたが、線の面白さや質感があり、いけばな作品に取り入れると一気に季節感が増します。
これらの花材は、日本の文化や季節の行事と深く結びついています。ご先祖様への思いや、季節の移ろいを感じながら、花と向き合うひとときが心を豊かにしてくれますね。
来月8月は生花のもちが悪いので、基本的にドライフラワーでのおけいことなります。ドライフラワーは、色や形の経年変化を楽しめる素材として、最近再注目されています。生花では出来ない表現方法にチャレンジして行きましょう。
研究トータルコースでは、シーグラスアートに挑戦します。シーグラスは、ガラス片が海の中で長い年月をかけて丸く削られたもので、そのひとつひとつに異なる形と色合いがあります。お花とどんな形で結びつくか、楽しみにしていてくださいね。
暑い日が続きますが、体に気をつけて、お花との涼やかなひとときを楽しみましょう。
Hana-linkクラウドファンディング
先月もお知らせしたクラウドファンディングですが、おかげさまで44%達成というところまで来ました。
開業や移転の際に贈られるお祝い花の課題を解決し、よりお花やグリーンを有機的に楽しん
でいただく新サービスです。
新しくQRコードをつけますので、ご覧いただきご協力よろしくお願いいたします。

久しぶりにウェディングブーケづくり
昔はSFCも毎週のようにウェディングの仕事がありましたが、6月は久しぶりにウェディングブーケのご注文をいただき、アートフラワーでナチュラルな雰囲気のクラッチブーケ、生花でラウンドブーケを制作しました。
最初にイメージのすり合わせ。ドレスの写真とご希望のブーケのイメージ写真をいただきました。イメージに合わせて花材を用意し、アートフラワーの方は早めに制作し、写真を共有。ご意見などをいただき微調整しながら進めました。最終的にはとても満足していただけて、記念になったと喜んでいただけました。
皆さんもブーケを頼まれたりした機会があれば、是非先生にご相談しながら挑戦してみてくださいね。
