SFCニュース7月号

新たなチャレンジと技術

 今年は真冬のような寒さと真夏のような暑さを繰り返して安定しないうちに、あっという間に梅雨が来てあっという間に梅雨が終わってしまいましたね。

 何年かぶりに梅を漬けたのですが、梅を漬けたばかりで梅雨明けしてしまい、梅雨明けしたら、と聞いていたけど、もう干していいのかしら?と、梅漬け初心者の私は戸惑っています。

 さて、7月3日はSFCの創立記念日です。おかげさまで今年で31周年。昨年はコロナ禍の中、お世話になった方々から寄稿いただいたり、生徒さん全員のおけいこ作品を載せた冊子を制作しました。とてもよい記念になりましたね。

 実はSFCの創立記念と母の誕生日が近く、毎週阿多と研修生で生け込みを担当している神楽坂藤井さんに食事に行きました。私は以前1度プレオープンの際にお招きいただいたのですが、その時も斬新なアイディアが盛り込まれたお料理にとても驚きましたが、毎月メニューが変わるので、夏の食材で、また目も舌も楽しませていただきました。

 料理長の藤井さんはまだ22歳と、とても若いのですが、16の時から料理人をされているとのこと。和洋中様々なエッセンスを取り入れ、正に若い感性がとてもよく活かされたお料理なのですが、どれも一つ一つ丁寧で、きちんとした修行をされ、鍛錬された技術に裏打ちされていることが良く分かります。

お花でもSFCでは「人と同じことはしない」「新しい表現を」ということに、こだわって指導していますが、一方で基礎もとても大切にしています。

 お料理はもちろん、どんな分野でも言える事ですが、やはりきちんと基礎の段階に鍛錬をした人の新たなチャレンジは、とても面白く人を惹きつけるものになりますが、基礎の鍛錬の足りない人の自己流は、イマイチ締まりが悪く、分かる人には分かってしまうものですね。基礎から積み上げて来たとは言え、創作ばかり取り組んでいる私も慢心せず基礎的な鍛錬と新たなチャレンジを怠らぬようにせねばと、良い刺激をいただきました。

 お花を生けに行くと、いつも興味を持ってお花の名前を聞いたりしてくれるのですが、お料理に使われるエディブルフラワーにも詳しく、こちらもとても勉強になりました・・・と書きたいところですが、とても可愛らしいお花を沢山使われていたのですが、苦手なカタカナばかりで私は覚えられず・・・。習い始めで、知らないお花の名前を確認する生徒さんの気分がとても良く分かりました。

 美味しいお食事と若い料理長との会話もすっかり楽しんだ母は、大満足でした。エネルギーチャージをした平野は、ますますお教室での指導にも力が入ってしまうかもしれません。藤沢本校の方々、心してくださいね!?

花材研究~花とSDGs~

枯れやすい時期の選択肢

 生花はやはり生命のみずみずしさなど魅力がありますが、一方で手入れが必要だったり、夏場は暑くて持ちが悪いですね。水も腐るしカビも生えやすいです。

 そんな時は無理せずアート(造花)やドライフラワーなどを上手く楽しめると幅が広がります。SFCのテキストではドライフラワーでのおけいこを取り入れていますが、様々な素材が使えることで、生け込みなどのお仕事でも喜んでいただけています。日々のおけいこの中で様々な素材を使う訓練を出来ているから自信をもってご提案できるのです。

 季節に合わせるというのは、単純にその時期のお花を使うということだけではなく、その時期によい素材を選択できるように、それぞれの良さを見つけ出し、上手く使えるように腕を磨いておきましょう。